緋鳥

緋鳥
緋鳥バナー
  • 在庫切れ
2008.12.29(予定)
Arrange from 上海アリス幻樂団 東方シリーズ
Compose and arrange by ししまい三号(DauGe)
Illust
  • 01 青い鳥症候群 [ 試聴 ]
    東方地霊殿より「ハルトマンの妖怪少女」
  • 02 鷺の一刀
    東方妖々夢より「東方妖々夢 〜 Ancient Temple」
  • 03 油揚げをさらわれる
    東方妖々夢より「妖々跋扈」
  • 04 川蝉の嘴 [ 試聴 ]
    東方風神録より「フォールオブフォール 〜 秋めく滝」
  • 05 鳳凰の羽 [ 試聴 ]
    東方永夜抄より「エクステンドアッシュ 〜 蓬莱人」
  • 06 雀の涙
    東方永夜抄より「夜雀の歌声 〜 Night Bird」
  • 07 風斬羽
    東方妖々夢より「広有射怪鳥事 〜 Till When?」
  • 08 八咫烏の原子核 [ 試聴 ]
    東方地霊殿より「霊知の太陽信仰〜Nuclear Fusion」
  • 09 隼の瞳
    東方地霊殿より「少女さとり〜3rd eye」
  • 10 緋鳥
    東方永夜抄より「月まで届け、不死の煙」

【“緋鳥〜ヒドリ”について】
花鳥風月シリーズ第2弾の「緋鳥〜ヒドリ」が完成しました。このところ「東方冬風雪灯」、「此花」と静かなアレンジが多めのアルバムが続いたので、今回はちょっと激しく、アップテンポな曲の多いアルバムしようと考えていました。そこでテーマの“鳥”に、赤く燃え上がる“緋”をくっつけて緋鳥になったわけです。
このタイトルは1号が考えてくれたんですが、実はこの名前が決まったとき、地霊殿は体験版しか出ていなかったのです! つまり、ラストが炎に包まれる地下の太陽だとは誰も知らなかったということ!! すごいぞ1号!
で、鳥といいますと当然、あのキャラとかあのキャラが登場するわけなんですが、そういったキャラをこよなく愛する1号の、思い入れがたっぷり詰まったアルバムとなりました(笑)。今回は選曲はもちろん、曲のタイトルにも曲順にも1号のアイデアが多数採用されているんです!
【アレンジについて】
東方地霊殿の曲を一通り聴いてみると、今までとはちょっと違うかな、という印象を受けます。というのは、
  • “ゲームの BGM”っぽくなった
  • メロディや進行に複雑なものが多い
からではないかと。
東方の曲といえばそれだけでボーカル曲にもアレンジされるほどメロディが“立って”おり、なるほど神主 ZUN さんが、音楽がやりたくてゲームを作った、というのも頷けます。しかし地霊殿では BGM に徹し、シーンを盛り上げる曲が多かったように思うのです。ラスト近くになると特にそういう印象が強いですね。良い悪いではなく、今回 ZUN さんはそういう風に舵を切った、ということなのでしょう。
それから。
僕がこんなことを言うのも不遜な話ですが、前作の風神録の時に「曲のクオリティがメチャクチャ上がったなぁ」と思ったんですよ。例えばミックスが良くなって聞きやすいとか、分散和音が絶妙とか、非常にパワーアップしていたんですね。今回の地霊殿ではますますそこに磨きがかかったと感じました。
……つまり難しいんですよ(笑)!! ホントに、耳コピからして苦労する曲が多くて、マジで何度か投げ出そうかと思ったくらいです。おそらく制作期間も今までで一番長くかかったと思いますし、“緋鳥”は地霊殿オンリーのアルバムではないのに、その数曲のために制作期間が延びちゃった、というのは恐ろしい話です。
でも他のサークルさんもきちんと新作を出してるんですから、僕も負けていられません。大変だったけど、それだけししまいもパワーアップできたんじゃないかなと思っています! さらにこのアルバムでは胡弓、笛、尺八といったししまいお得意のサウンドも復活! 激しくもエスニックなサウンドに酔いしれろ!(←五条下位さんTM

それでは、各曲の紹介に移りたいと思います。
01 青い鳥症候群
読み:あおいとりしょうこうぐん
原曲:ハルトマンの妖怪少女(東方地霊殿より)

“青い鳥症候群”は1号が命名したタイトルで、「緋(赤)なのに青、ってのもオツかなと」と申しておりました。さすが物書き。良いセンスしています。原題の「ハルトマンの妖怪少女」の元ネタはどうやらドイツの哲学者の名前のようなので、精神に関係する名前を考えたとも申しておりました。ハルトマンは英読みだとハートマン、こいしちゃんの弾幕がハートの形をしているのは、きっと、夢路いとし・喜味こいし師匠を尊敬しているからでしょうね。だんだんどの年齢層向けに書いてるんだか分からなくなってきました(^^;)
さて、これは珍しく7拍子で始まる曲で、そこに2拍子のドラムが付いているせいで途中で反転して聞こえるという、東方ではよく見られるトリッキーな仕掛けになっています。非常に不安定で幻惑されるようなリズムと、じわじわ迫ってくるようなメロディがたまらない名曲ですよね。熱と恐怖で息が詰まるような、切迫感のあるピアノを弾いています。1号は多分こういう曲が好きなはず、と思ったら1曲目でやんの(笑)
02 鷺の一刀
読み:さぎのいっとう
原曲:東方妖々夢 〜 Ancient Temple(東方妖々夢より)

エスニックなバラードアレンジです。響きのある太いベースのサウンドを使い、全体がゆるく弛んでしまわないように気をつけました。またパーカッションやストリングスにも太い音を使い、全体的に壮大なイメージで作っています。さらに! 今回は特別に、胡弓の演奏には著名な中国の演奏家、ヨー・ヨーム氏をお招きしました。
ヨー・ヨーム氏
あ、イラストには突っ込まなくていいですからね。で、自分としてはかなり上手くいったと思っていて、ペア曲の「風斬羽」とともに、今回のお気に入りナンバーなんです。原曲を聞いたときの「やっぱり胡弓が聞こえてくるよなぁ」という自分の勘を信じてよかった!
03 油揚げをさらわれる
読み:あぶらあげをさらわれる
原曲:妖々跋扈(東方妖々夢より)

1号とお酒を飲みながらこの曲の話をしていたら、八雲藍ちゃんの話になり、ああ、あのシッポはかわいいよね、そして、狐といえば油揚げだよね、という話になりました。油揚げ → 鳶にさらわれる、よしこの曲は鳥類だ、という帰結へ自然に向かう二人。
……どこが自然なんだとか言わないように(^^;) そこまで無理に鳥と関連付けなくてもいいのではないかという気がしなくもないのですが、この曲やりたかったんだよ! 心配しなくても、そういった事情は大人になるとグッと飲み込めるものですから若者諸君も緋鳥をよろしく! と苦い酒を飲む二人。でもお酒は20歳になってからね!
でアレンジなんですけど、今回は笛の音でリードを取っています。いやぁ良い音だなぁ。あ、前から気になってたんですが“リード楽器”ってのは歌口にリード(英語で葦のこと)の部品が付いてる吹奏楽器だと習ったんですよ。でも“曲をリード(先導)する”みたいな意味でも使われることがありますよね。“リードボーカル”とか? 結局どっちが正しいんだろう?
“リードシンセ”なんてあるわけないよね(笑) シンセに葦でできた部品がついてんのかよ! 震えるぜリード(葦)! 燃え尽きるほどリード(葦)! 今の若者はジョジョの第1部読んだことないらしいぜ! 晴海も知らねぇ若造がッ! 僕も知らないけどね! いいからアレンジの話しろよ。 まぁたまには良いじゃないスか(完) 終わンのかよ!?
04 川蝉の嘴
読み:かわせみのくちばし
原曲:フォールオブフォール(東方風神録より)

フォールオブフォール、まさに秋の滝そのまんまという曲ですが(^^;)これは以前からやりたかったので緋鳥にどうやってネジ込もうか考えました。 滝 → 川 → カワセミ。よしこの曲は鳥類だ。トリなんです鳥。星アンデス力士。いいですね!?
この曲が使われている風神録の滝のシーンは、僕すごい苦手なんです。あのサンタクロース風の中ボスが注連縄(しめなわ)みたいな弾幕を飛ばしてくるともうダメです。ボムを使えば良い話なんですが、なんかやられちゃうんですよ(^^;) ですからこのシーンの“ピシャピシャピシャ”という水音はすごく印象に残っていて、アレンジの中でもシンバルやシンセの音で水音や川の流れを表現しています。
またこの曲には秘密兵器“尺八”を投入しました。正確には日本の尺八ではないのですが、とにかく音が良くてピアノとユニゾンするとフルートのようにも聞こえますよね。こういうサウンドはアンサンブルの中でも埋もれず、意外とジャズとかにも使えるんじゃないかと思いました。
05 鳳凰の羽
読み:ほうおうのはね
原曲:エクステンドアッシュ〜蓬莱人(東方永夜抄より)

この曲、ゲーム中で聴くとすごい盛り上がりますよね。1号が最初から推していたのがこの曲です。当然といえば当然のチョイスですが、有名な曲でもあるのでアレンジにも気合を入れました。炎のような羽と容赦のない弾幕をイメージしながら、まずピアノは語りかけるように、ギターとドラムは軽快にリズムを刻む、というコンセプト。そして曲の中盤ではオーケストラ・ストリングスとピアノのからみを持ってきて意外性のあるクライマックス! という構成なんですねー。自画自賛。
この曲は自分の中でもかなり気に入っています。
06 雀の涙
読み:すずめのなみだ
原曲:夜雀の歌声〜Night bird(東方永夜抄より)

この曲をもう一度アレンジすることになったのは非常に感慨深いものがありました。僕は昔スズメと一緒に暮らしていたことがあって(アレこの話、前に書いたっけ?)、あの可愛いヒナ達の姿を思い出す度に、スズメ曲というとやはり手を抜いては作れないよな〜と思うんです。再アレンジするに当たってピアノをいつもと違うものに変え、自分と深く向き合うような感覚で弾いています。
おそらくこの曲は、僕が東方で一番初めにハマった曲ではないかと思います。当時は体験版で遊んでいたので BGM は MIDI で、製品版を手にしてからギャップに結構驚いたものでした。そう、僕のししまいでの活動に大きなきっかけになった曲な訳です。つーか視界が狭まるなんてズルくねぇか!?(笑)
ちなみにこの曲は非常にテンポの速い曲でありながら、意外とドラムが地味なので、あまり他の楽器はカッ飛ばさないように気をつける必要があります。このバランスが難しいんだな〜これが(^^;)。
07 風斬羽
読み:かぜきりばね
原曲:広有射怪鳥事 〜 Till When?(東方妖々夢より)

妖夢といえば斬る! ということで、(^^;)“切”ではなく“斬”をチョイスする1号でありました。僕は妖夢というとグレーの印象があるので、シンボルとして鷺をチョイス。差し詰め鷺の風“斬”羽の巻き起こす弾幕といった風情でしょうか。
そういえば、以前僕のピアノの先生の家に本物の鷺が迷い込んできて大騒ぎになったんですが、あれは近くで見ると結構怖い顔のトリですね。眼光鋭く、厚みのある羽と意志の強そうな嘴が印象的でした。あの姿を見ると思い出す、そう、篠田節子さんの小説「イビス」です。マジ読んだらトラウマものの超おっかないサスペンスで、すごくお勧めです(笑)
さてこのアレンジ、自分で言うのもなんですが非常に気に入ってまして。もともと非常にシンプルでアレンジが難しい曲なのですが、途中にくっ付けたオリジナルのフレーズが結構ピッタリ合ってるんじゃないかしら、なんて自画自賛。さらにラストは2日悩んだ末に出てきたフレーズで、超気に入ってます♪ うふふ。

このアレンジが気に入らない者なぞ、あんまりいない!
08 八咫烏の原子核
読み:やたがらすのげんしかく
原曲:霊知の太陽信仰〜Nuclear Fusion(東方地霊殿より)

うつほちゃんの曲ですね。あの面ではなんといっても警告音が最高に良い味を出しているので、アレンジにも警告音のSEを使っています。冒頭で“ゲームのBGMっぽい”と僕が表現したのもこの曲で、あの馬鹿でかい太陽がジリジリ迫ってくる様子や、目もくらむほどの強い光線なんかをイメージしながら弾いています。
この曲に限って言えば、効果音を入れるのはアリかな、と思います。すごく(笑)。
うつほちゃん初登場にして緋鳥の表紙ですからなかなかの快挙ですね。
09 隼の瞳
読み:はやぶさのひとみ
原曲:少女さとり〜 3rd eye (東方地霊殿より)

諸君、私は少女さとりが好きだ。
諸君、私は少女さとりが好きだ。
諸君、私は少女さとりが、大好きだ。

“アレンジ! アレンジ! アレンジ!”

よろしい、ではアレンジだ。

という感じで、聴いた瞬間からこの曲はアレンジが確定していたキラー曲でした。いやぁカッコいい。こういうの待ってたんですよねぇ〜(^^ ) 初めて聞いたとき、ゾクゾクしちゃいました!
ハヤブサはエジプトでは神聖な鳥として抽象化されていて、その目は神通力があるとして様々な壁画にも現れるんだそうです。何しろハヤブサは時速200Kmで飛行しながらも決して獲物を見失わないわけですから、よほどの動体視力に違いありません。それと、さとりちゃんの第3の目をかけているタイトルです。
もし僕がハヤブサ並みの動体視力を持っていたら、夏ともなれば時速200Kmで日本中のビーチを飛び回り、秒速30人の勢いで水着をチェックです! 今年流行のビキニを総なめ! おおすげぇ! ハヤブサってすげぇ! っていう話をしたら、1号に「フッこれだから音屋はよ」と冷たくあしらわれました。ええ、昨今よく逮捕されてますからねぇ音屋。
でもね1号、そんなこと言うもんじゃありませんよ。坂本龍一もスティングも、10人くらい子供を作って少子化対策に貢献しているじゃないですか! 大体、動体視力なんて他に何に使うんだ!? 答えてみろ!!
話題を戻して(^^;)、この曲はスペイン舞踊の手拍子やギターを入れて、激しくもちょっと切ない感じにしてみました。いや〜原曲が良いと何しても良いよね! さとりちゃんの弾幕は目ン玉みたいでキモいけど、あのパターンはすごく綺麗ですよね。
10 緋鳥
読み:ひどり
原曲:月まで届け、不死の煙(東方永夜抄より)

これも扱いとしては再アレンジ。表題曲「緋鳥」は、「月まで届け、不死の煙」を選びました。

いや〜。永夜抄。
風神録、地霊殿を経た今では、ずいぶんと遠くまで来てしまった気がするなぁ(^^;) いまだに僕の中で永夜抄は思い出深い作品です。えーりんにボコボコにされた日々が偲ばれます。
前回はバラードにしたので、今回はとにかく速い、アグレッシブな演奏を心がけました。
といっても、もともと僕がこの曲をバラードにしたのはメロディや印象が非常にしっとりしているからです。こういう曲は油断していると速く作ってもダルく聞こえるので、ハープシーコードやオーケストラストリングスを使ってスピード感が落ちないようにどんどん畳み掛けてゆくとともに、ドラムのハイハットやベースで他のパートを常に支え続けるように作っています。
やっぱり終わってみるとすごく思い入れがあったんだなと感じました。懐かしいメロディを弾いているときはすごく気持ちが昂ぶりますね。
【おわりに】
この記事を書いている段階では、2008年のししまいの参加イベントは冬のコミックマーケットを残すだけとなりました。
そして僕は、この冬コミがすごく楽しみです。「緋鳥」には理想を出し切ったという達成感があるので、これを持って行けることがすごく嬉しいんですよ! 皆さんもぜひ聞いてくださいね! 試聴だけでも待ってるよ! イベント恒例のおまけもあるようですし、みんな会場で僕と握手ッ!(女性限定)
さらに、もちろん例大祭にも出ますよ! いや、受かればですが(^^;) なんといっても3月というのはキツいですが、何かしら出す予定です! おへそとか! おケツとか! 16時32分確保ッ! 今後も核融合炉のような熱さで迫りますーッ! 逃げちゃイヤーッ!

ではまたね。